FXについて調べていると、よく「チャートパターン」という言葉を目にするのではないでしょうか。
ただ、チャートパターンといっても
どんな種類があるの?
具体的にどうやって使うの?
と疑問に感じる方も多いと思います。
そこで今回、チャートパターンについてFX初心者でも分かるよう解説していきます。
この記事を読めば、
- チャートパターンとは何か
- チャートパターンの種類や使い方
- チャートパターンが機能する理由
- チャートパターンを使う上での注意点
が分かりますので、ぜひ最後までご覧ください。
FXのチャートパターンとは?
チャートパターンとは、相場に現れる特徴的なチャートの形状のことです。
チャートパターンが現れると、トレンドの転換や継続を予測することができるため、トレードの精度を上げることが可能となります。
実際に僕も、チャートパターンに注目してトレードしています
チャートパターンには次の2パターンがあります。
- 転換型:トレンドの転換(トレンドの終わり)を示唆するパターン
- 継続型:トレンドの継続を示唆するパターン
転換型・継続型それぞれに様々な種類がありますが、正直全部覚える必要はありません。
覚えるべきチャートパターンの種類について、次の項目で解説していきます。
チャートパターンの種類
チャートパターンに関しては、次の9種類を覚えておけば十分相場で戦っていけます。
- ヘッドアンドショルダー(三尊)
- 逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)
- ダブルトップ
- ダブルボトム
- トリプルトップ
- トリプルボトム
- トライアングル
- フラッグ
- ウェッジ
それぞれのチャートパターンについて詳しく解説していきます。
ヘッドアンドショルダー(三尊)
ヘッドアンドショルダーとは、真ん中に頭となる大きな山があり、その両側に肩となる小さな山が2つある形で、三尊とも呼ばれます。
両肩と頭のそれぞれの安値を結んだ線である、ネックラインを価格がブレイクすることで完成となり、上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示唆します。
そのため、このネックラインをブレイクしたところで売りエントリーを仕掛けるというのが、ヘッドアンドショルダーの基本的な使い方になります。
トレンドの転換点になるラインのことで、このネックラインを価格が超えない限りチャートパターンは完成していないと判断します。
逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)
逆ヘッドアンドショルダーとは、真ん中に頭となる大きな谷があり、その両側に肩となる小さな谷が2つある形で、逆三尊とも呼ばれます。
ヘッドアンドショルダーをそのまま逆にした形なので
逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)と呼びます
両肩と頭のそれぞれの安値を結んだ線である、ネックラインを価格がブレイクすることで完成となり、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆します。
そのため、このネックラインをブレイクしたところで買いエントリーを仕掛けるというのが、逆ヘッドアンドショルダーの基本的な使い方になります。
ダブルトップ
ダブルトップとは、頭が2つあるチャートの形で、頭同士の安値を結んだネックラインを価格がブレイクすることで完成となり、上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示唆します
そのため、このネックラインをブレイクしたところで売りエントリーを仕掛けるというのが、ダブルトップの基本的な使い方になります。
ダブルボトム
ダブルボトムとは、谷が2つあるチャートの形で、谷同士の高値を結んだネックラインを価格がブレイクすることで完成となり、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆します。
そのため、このネックラインをブレイクしたところで買いエントリーを仕掛けるというのが、ダブルボトムの基本的な使い方になります。
ダブルトップをそのまま逆にした形になります
トリプルトップ
トリプルトップとは、頭が3つあるチャートの形で、頭同士の安値を結んだネックラインを価格がブレイクすることで完成となり、上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示唆します。
そのため、このネックラインをブレイクしたところで売りエントリーを仕掛けるというのが、トリプルトップの基本的な使い方になります。
頭の数が多い分、ダブルトップより強力なトレンド転換のサインになります
トリプルボトム
トリプルボトムとは、谷が3つあるチャートの形で、谷同士の高値を結んだネックラインを価格がブレイクすることで完成となり、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆します。
そのため、このネックラインをブレイクしたところで買いエントリーを仕掛けるというのが、トリプルボトムの基本的な使い方になります。
トリプルトップをそのまま逆にした形になります
頭の数が多い分、ダブルボトムより強力なトレンド転換のサインになります
トライアングル
トライアングルとは、その名の通りチャートの高値と高値・安値と安値を結ぶと三角形の形となるチャートパターンで、三角持ち合いとも呼ばれます。
また、トレンド継続を示唆する継続型になります。
なお、トライアングルには次の3つの種類があります。
- シンメトリカルトライアングル(対称三角形)
- アセンディングトライアングル(上昇三角形)
- ディセンディングトライアングル(下降三角形)
それぞれの種類について解説します。
シンメトリカルトライアングル
高値は切り下がり、安値は切り上がる形で、前のトレンドの継続を示唆するチャートパターンです。
トレンド方向へ価格がラインをブレイクしたら、その方向へエントリーを仕掛けるのがセオリーです。
一般的にトライアングルというと
このチャートパターンのことを指します
アセンディングトライアングル
安値のみ切り上がる形で、上昇トレンドの継続を示唆するチャートパターンです。
上昇方向へ価格がラインをブレイクしたら、買いエントリーを仕掛けます。
呼び方だけ見ると難しそうですが、「上昇トライアングル」と覚えておくと分かりやすいです
ディセンディングトライアングル
高値のみ切り下げる形で、下降トレンドの継続を示唆するチャートパターンです。
下落方向へ価格がラインをブレイクしたら、売りエントリーを仕掛けます。
呼び方だけ見ると難しそうですが、「下降トライアングル」と覚えておくと分かりやすいです
フラッグ
フラッグとは、高値同士を結んだラインと安値同士を結んだラインが斜めに平行になっている形で、前のトレンドの継続を示唆します。
つまり、
上昇トレンドであれば上昇トレンド継続
下降トレンドであれば下降トレンド継続
となります。
また、トレンド方向へラインをブレイクしたら、その方向へエントリーを仕掛けます。
ウェッジ
ウェッジとは、高値同士を結んだラインと安値同士を結んだラインが非対称になっている形で、前のトレンドの継続を示唆します。
つまり、フラッグと同じく
上昇トレンドであれば上昇トレンド継続
下降トレンドであれば下降トレンド継続
となります。
また、トレンド方向へラインをブレイクしたら、その方向へエントリーを仕掛けます。
チャートパターンが機能する理由
チャートパターンが機能する理由は、一言でいうと
大衆心理(相場参加者の思惑や考え)が働くから
になります。
どういうことか、「ダブルトップ」を例に説明します。
ダブルトップは、上昇トレンド中に2つの山が形成される形ですが、2つの山が形成されるということは、高値を2回更新することができなかった、つまり上昇の勢いが弱まっていると考えられます。
すると、買い方向へのエントリーが控えられたり、買いポジションを持っていたトレーダーの決済注文(売り注文)が入ったりして、更に上昇の勢いが弱まっていきます。
そして価格がネックラインを割ると、いよいよ上昇トレンドが終わったと見なされ、多くのトレーダーの目線は売り方向へ切り替わります。
また、
という共通認識があるため、ダブルトップ形成後に売りエントリーをするトレーダーが増え、売り方向へのトレンド転換が更に強まります。
図で表すと次のようになります。
このような理由から、チャートパターンが機能するのです。
チャートパターン活用の注意点
ここまでチャートパターンの種類や使い方、機能する理由を解説してきました。
早速チャートパターンを使っていこう!
と考える方も多いと思いますが、少しお待ちください。
チャートパターンを活用するには注意点があって、それを理解していないとかなり高い確率で失敗します。
なので、ここではチャートパターンを活用する際の注意点について解説していきます。
上位足の方向を考慮する
チャートパターン使っているのに勝てない…
という悩みを持つトレーダーが結構いたりするのですが、その原因のほとんどが
上位足の方向を考慮していない
ことが挙げられます。
という法則性があるため、転換型のチャートパターンが発生したからといって、上位足の方向と逆にエントリーしてしまっていたら、上位足の流れに飲まれて損切りになってしまう可能性が高まります。
必ず、上位足の方向性とチャートパターンの方向性は合わせるようにしましょう。
勝率を上げるならブレイクしたラインまで引き付ける
チャートパターンを使ってトレードする際、より勝率を上げたいのであれば
ブレイク後にブレイクしたライン(転換型ならネックライン)まで引き付けて
ラインでの反発を確認してエントリーする
というのが効果的です。
図で見ると次のようなイメージになります。
ただ、注意点は、ブレイクしたラインまで戻らずそのまま伸びていくこともあるので、エントリーチャンスが減ってしまうことです。
- エントリーチャンスを減らして勝率の高いトレードをする
- 多少勝率を犠牲にしてエントリーチャンスを確保する
どちらのスタイルがいいのかは、自分で決めてトレードする必要があります。
まとめ
チャートパターンについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
それでは最後におさらいをしましょう。
- チャートパターンとは相場に現れる特徴的なチャートの形状のこと
- チャートパターンには転換型と継続型がある
- 押さえておくべき転換型パターンは次の6つ
①ヘッドアンドショルダー(三尊)
②逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)
③ダブルトップ
④ダブルボトム
⑤トリプルトップ
⑥トリプルボトム - 押さえておくべき継続型パターンは次の3つ
①トライアングル
②フラッグ
③ウェッジ - チャートパターンが機能する理由は大衆心理が働くから
- チャートパターンを活用する場合は次の2つに注意する
①上位足の方向を考慮する
②勝率を上げるならブレイクしたラインまで引き付ける
チャートパターンは100%機能するわけではありませんが、チャートパターンを活用することで間違いなくトレードの精度が上がります。
ぜひチャートパターンを覚えて使っていきましょう。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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